ニキビの種類

【解説】ニキビの原因・種類・治し方|あなたの肌状態は?症状を知り一緒にニキビを治そう!

ニキビの原因とは?

ニキビのできる原因は様々で人によって異なります。

例えば「皮脂分泌の増加」「毛穴の詰まり」「ニキビの原因菌となるアクネ菌の増殖」などがニキビの原因として考えられます。

ニキビのできる主な原因について以下にまとめました。

 

【皮脂分泌の増加】

皮脂分泌が増加する主な要因を以下に示しました。

  • 男女問わずに思春期あたりから「男性ホルモン」の分泌量が増加する
  • 慢性的なストレスなどが原因で自律神経が乱れたり性ホルモンが過剰になる
  • 不規則な食事・生活による自律神経の乱れ
  • 季節的な要因
  • 女性の場合は性ホルモンのバランスの乱れ

以上のように皮脂分泌の増加と言っても様々な要因が考えられます。

皮脂分泌を司っているホルモンとして男性ホルモンの1種である「テストステロン」やステロイドホルモンの1種である「アンドロゲン」が挙げられます。

他にも女性ホルモンの1種である「プロゲステロン(黄体ホルモン)」は男性ホルモンと似た働きを持つため皮脂分泌が活発になりニキビの原因になることも。

 

「生理周期に関係して肌の調子が悪くなったり良くなったりするな」と感じている女性は少なくないかと思います。

肌の調子も女性ホルモンのバランスにより左右されがちです。

排卵後から増えてくる「プロゲステロン(黄体ホルモン)」は皮脂分泌に関与しています。

生理開始とともに増加してくる「エストロゲン(卵胞ホルモン)」は肌のコラーゲン増加、抗酸化作用を強化に関与しています。

これを聞くと「エストロゲン」だけあればいい誤解されがちです。

あくまでも「プロゲステロン」「エストロゲン」のバランスが大切です。

 

ニキビの種類は?

ニキビの種類は状態によっても人によっても異なります。

人によっては様々な状態のニキビが混在しているなんてことも。

ニキビの状態によって治療方法も呼び方も異なります。

 

ニキビは「炎症のないニキビ」と「炎症を起こしたニキビ」に大きく分けられます。

年齢や肌質によってもニキビの進行度やでき方に違いがあり症状はさまざまです。

ニキビの特徴を知っていると知らないのでは大きな差が出ます。

誤ったニキビケアをしてしまうとニキビの悪化につながり、場合によっては跡として残ってしまう可能性もあります。

ニキビの特徴は「進行度」「重症度」「年齢」「肌質」から見分けることができます。

この記事を通してニキビの特徴を知ってもらい日々のニキビケアの参考になれれば幸いです。

 

炎症が起きていないニキビ

【マイクロコメド(微小面皰)】

マイクロコメドはニキビとして目に見えない段階。

毛穴の出口が狭くなることで毛穴が詰まりが起こる前段階のニキビ。

※コメドとは毛穴に皮脂が詰まった状態のことを言い、ニキビの始まり。

 

【コメド(面皰)】

<白ニキビ>

白ニキビは毛穴の出口が塞がれることによって皮脂が溜まりニキビの原因となるアクネ菌が増殖します。

アクネ菌は嫌気性菌で酸素を嫌う菌です。

毛穴の出口が塞がれることでアクネ菌が増殖するには絶好の嫌気性の条件が整います。

 

初期のニキビを「白ニキビ」といいます。

痛みやかゆみを感じるといったこともなく白っぽい盛り上がりがある程度で気が付かない場合もあります。

見た目では気が付かなくても皮膚の内側ではアクネ菌が増殖し始めています。

さらに皮脂が溜まり行き場をなくした皮脂が空気に触れ酸化すると「白ニキビ」から「黒ニキビ」へと進行します。

 

<黒ニキビ>

黒ニキビは毛穴に詰まった古い皮脂などが酸化され黒く見える状態のことをいいます。

黒くなるので人によっては小さいホクロやシミに見える方もいると思います。

イチゴ鼻は黒ニキビの1つです。

黒ニキビの特徴として炎症を起こしていないので痛みは伴いません。

 

炎症を起こしたニキビ

<赤ニキビ>

赤ニキビはコメド悪化により毛穴内に炎症が起きた状態のことです。

この時、皮膚内側の毛包では増殖したアクネ菌が悪さをします。

炎症の引き金となるさまざまな物質が作られ炎症により毛穴のまわりが赤く腫れます。

このように炎症が起き毛穴のまわりが赤く腫れた状態を「赤ニキビ」と言います。

赤ニキビが更に悪化すると膿がたまり「黄ニキビ」となります。

 

<黄ニキビ>

黄ニキビは赤ニキビが更に悪化し膿を持った状態のニキビのことを言います。

炎症が悪化すると増殖したアクネ菌を減らすために白血球(好中球)が集まりアクネ菌を攻撃します。

(アクネ菌を攻撃する際に一緒に周囲の組織も傷つけてしまう場合があります。)

 

白血球がアクネ菌を攻撃することでアクネ菌や皮脂、白血球などが残骸となり残ります。

この残骸が膿となり溜まっていくと黄ニキビ(膿疱)となります。

ニキビの最終段階と言われている黄ニキビの状態では炎症がなくなったとしてもニキビ跡として残ってしまうおそれがあります。

ニキビ跡として残らないようにするためにも初期の段階からケアすることが重要になってきます。

 

ニキビが進行しひどくなるとどうなる?

ニキビはどのようにひどくなるのか見ていきましょう。

正常な肌

マイクロコメド

コメド(白ニキビ、黒ニキビ)

赤ニキビ

黄ニキビ

ニキビ跡

以上に示したようにニキビは進行していきます。

ニキビの始まりは「毛穴での皮脂詰まり」で気が付かないことがほとんど。

 

ニキビが進行し「赤ニキビ」「白ニキビ」の状態になってしまった時には炎症を引き起こす物質が毛穴の奥で活発に産生させています。

悪化して化膿したニキビになると毛包壁(毛穴の内壁)が破壊されることがあります。

毛包壁が破壊されることで炎症誘発物質や遊離脂肪酸が周囲に排出されます。

毛穴の詰まった状態のコメドをそのまま放置することで進行し化膿したニキビが増加します。

 

ニキビはひどくなると治療に時間がかかります。

化膿したニキビになり毛包壁が破壊されると更なる炎症の悪化を来たします。

ひどくなる前にケアすることが大切になってきます。

 

進行度による「ニキビの種類」と「治し方」

ニキビは進行状態によって種類があります。

ニキビが進行しひどくなると治り難くなるため初期ニキビの段階からケアしていくことが大切になります。

初期ニキビは毛穴の出口が狭くなり皮脂が溜まっている状態で炎症は起こっていません。

炎症が起こっていないからといって油断はできません。

放置すると皮膚の内側の毛包にてアクネ菌が増殖し炎症を伴う赤ニキビとなります。

赤ニキビが進行し膿を持つと黄ニキビへとなりニキビ跡として残ってしまうおそれがあります。

 

【炎症が起きていないニキビ】

白ニキビ(閉鎖面皰/コメド)
黒ニキビ(開放面皰/コメド)

 

【炎症を起こしたニキビ】

赤ニキビ(紅色丘疹)
黄ニキビ(膿疱)

 

ここではそれぞれのニキビの種類ごとに「進行段階」「症状」「治し方」「対策」を解説していますので、参考にしてみてくださいね。

 

白ニキビ(初期段階)

【進行段階】

白ニキビは皮脂が毛穴に詰まり白っぽく盛り上がった状態のニキビです。

ニキビになりたての「初期段階」が白ニキビ。

毛穴周りの角質が肥厚し毛穴が塞がれると皮脂が毛穴内に溜まります。

このように行き先を失った皮脂が毛穴内に溜まることで皮膚が盛り上がってきます。

毛穴が閉じているため「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」と言われています。

 

【症状】

まだ炎症が起こっていないため痛みやかゆみ、赤みといった症状はありません。

ニキビだと気が付かないこともあります。

見た目ではわかりにくいですが、そのまま放置していると症状が進行します。

白ニキビの段階では手で触ってみると肌がザラザラしています。

 

【治し方】

ニキビの悪化を防ぐために正しい洗顔を行うことが大切です。

他にも生活習慣を見直すことが大切になってきます。

バランスの良い食事や規則正しい生活を送ることでニキビの初期段階においては自然と治る可能性があります。

ニキビができると気になるとは思いますが、あまり触らないようにしましょう。

ニキビを潰してしまうことは絶対にしないようにしてくださいね。

 

【対策】

正しい洗顔をしてメイクや皮脂汚れ、余分な角質が毛穴に残らないように洗い落とすことが大切になってきます。

洗顔後は皮脂が落とされ乾燥しやすいのでしっかり肌を保湿しましょう。

また毛穴詰まりの原因となる皮脂や古い角質を取り除くケアが必要になってきます。

更に毛穴内に溜まっている皮脂が外に排出できるような治療やニキビケアが重要になります。

日頃のスキンケアから角質ケアなどを行いターンオーバーを促進し毛穴詰まりの起こりにくい肌を目指しましょう。

 

黒ニキビ(酸化段階)

【進行段階】

白ニキビが進行すると毛穴の出口が開きます。

すると毛穴内に詰まっていた皮脂汚れや古い角質が空気に触れ酸化します。

皮脂が酸化すると黒く変色し黒ニキビとなります。(酸化段階)

黒ニキビは白ニキビとは異なり毛穴が開いているので「開放面皰(かいほうめんぽう)」と呼ばれます。

 

【症状】

症状は白ニキビと同様で炎症がないため痛みやかゆみ、赤みは伴いません。

黒ニキビはホクロや毛穴汚れと勘違いされがちです。

見間違えてしまうとケアや治療が遅れて症状が進行してしまいます。

ホクロや毛穴汚れだと思っても一度黒ニキビを疑ってみてください。

 

【治し方】

基本的には白ニキビと同様、正しい洗顔、生活習慣の見直しを行いましょう。

行っている日々のスキンケアを見直すのも大切です。

油分の多いクリームなどが黒ニキビの原因となっている場合もあります。

 

黒ニキビは目に見えて分かるので気になるかとは思います。

気になって角栓を無理に取ると逆に毛穴を広げ状態を悪化させるおそれもあります。

悪化させないためにもむりやり角栓を取る行為は控えましょう。

 

【対策】

毛穴が開いているとはいえ毛穴が詰まっている状態に変わりはないです。

白ニキビと同様、皮脂汚れや古い角質を洗い流し溜まった皮脂が外へ排出できるようケアを行うことが重要です。

日頃のスキンケアから角質ケアなどを行いターンオーバーを促進し毛穴詰まりの起こりにくい肌を目指しましょう。

 

赤ニキビ(炎症段階)

【進行段階】

初期段階の白ニキビが進行すると毛包の中でアクネ菌が増殖し毛穴内に炎症が起こります。(炎症段階)

(アクネ菌は毛穴の中に溜まった皮脂を餌に増殖します。)

炎症が起こることで毛穴のまわりが赤く腫れます。

この状態を「赤ニキビ」と言い「紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)」と呼ばれています。

 

【症状】

炎症が起こっている状態で赤みが強く、痛みやかゆみを感じる場合もあります。

皮膚は盛り上がって見えます。

 

【治し方】

赤ニキビはすでに炎症が起きている状態なので、白ニキビや黒ニキビと治療やケアが異なります。

正しい洗顔を行うとともに薬剤を使用して炎症を抑えることが第一になってきます。

「殺菌・抗炎症作用のある外用剤」や「ビタミン剤・抗生剤中心の内服薬」での治療が行われます。

ファンデーションやコンシーラーで赤ニキビを隠したくなるかと思いますが、肌への刺激を減らすためにも使用を控えましょう。

痛みやかゆみを伴う場合もあり気になるかと思いますが、手で触らないようにしましょう。

 

【対策】

炎症が起きている赤ニキビでは炎症を抑える治療が必要です。

皮膚科などを受診し外用剤や内服薬を処方してもらい炎症を抑える治療もいいでしょう。

ケミカルピーリング、イオン導入などの施術を行うことも治りが早いと言われています。

炎症を早い段階で抑えないとニキビが進行しニキビ跡となり残るおそれもあります。

赤ニキビの予防には初期の白ニキビの段階で適切なケアや治療を行うことが大切です。

 

黄ニキビ(化膿段階)

【進行段階】

赤ニキビが進行するとアクネ菌の他に黄色ブドウ球菌という菌まで増殖してしまいます。

この状態では一刻も早く治療しないと炎症が急速に悪化するおそれがあります。

悪化して膿を持つと「黄ニキビ」となります。(化膿段階)

黄ニキビは「膿疱(のうほう)」と呼ばれています。

炎症が真皮にまでいくとニキビ跡として残るおそれがあります。

 

【症状】

赤ニキビと同様に痛みやかゆみを伴うことがあります。

炎症が毛穴内や毛穴の周りまで広がると毛包壁が破れる可能性があります。

毛包壁が破れた際に漏れ出した内容物が真皮にまで達すると強い炎症を引き起こします。

ニキビ中央の皮膚が薄く表面に透けて見える膿は黄色〜クリーム色に見えます。

 

【治し方】

治し方は赤ニキビと同様に薬剤を使い炎症を抑えることが必要です。

黄ニキビの状態まで進行してしまうと炎症が収まったとしても油断はできません。

色素沈着やクレーター状のニキビ跡として残る場合があるため放置は禁物です。

早めに皮膚科を受診するなど皮膚の専門家に相談するのもいいでしょう。

 

黄ニキビは膿が溜まっているため自身でニキビを潰して膿を出したくなる気持ちは分かります。

安易に潰すと、そこから細菌が入り込み症状が悪化するおそれもあるので潰さないように。

炎症の原因となる膿を出すことで炎症が沈静化するとも言われていますが、膿を出す際は皮膚科を受診し処置してもらうことをおすすめします。

 

【対策】

黄ニキビは起きている炎症を抑える外用剤や内服薬などでの治療が必要です。

溜まっている膿を出そうと無理に潰すと、そこから細菌が入り悪化するおそれがあります。

またクレーター状のニキビ跡が残ってしまうリスクも高まります。

黄ニキビまで症状が進行してしまうと日々のスキンケアでは治すことが難しくなります。

ニキビ跡を残さないためにも皮膚科や美容皮膚科を受診し治療することをおすすめします。

 

重症度による「ニキビの種類」は?

重症度を見分ける方法として日本皮膚科学会による「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」に判定基準が記載されています。

  • 軽症:片方の顔面に炎症性皮疹が5個以下
  • 中等症:片方の顔面に炎症性皮疹が6個以上20個以下
  • 重症:片方の顔面に炎症性皮疹が21個以上50個以下
  • 最重症:片方の顔面に炎症性皮疹が51個以上

重症度は4つに分類されており炎症性皮疹とは赤ニキビのことを指します。

ニキビが進行し重症度が高くなるに従い痛みやかゆみ、赤みなどを伴います。

ニキビだからといって軽視できません。

ニキビが悩みやストレスの1つとなることで「生活の質(QOL)の低下」につながることも。

生活に支障が出る前に皮膚科など皮膚の専門家に相談しましょう。

 

かゆみのあるニキビ

【症状】

炎症が強く赤みのあるニキビはヒスタミンというアレルギー様症状を起こす化学物質が放出されやすい状態です。

かゆみを感じることはありますが、ニキビが原因のかゆみは我慢できる程度のかゆみがほとんどです。

かゆくて掻かずにはいられないような強いかゆみを感じる場合はニキビ以外のケースが多いです。

強いかゆみを伴う場合はアレルギーやアトピー、塗り薬の刺激、蕁麻疹、乾燥肌などが原因として考えられます。

 

【対策】

かゆみ止めを市販で購入し使用する場合には注意が必要です。

市販のかゆみ止めには油分が多く毛穴詰まりを起こしやすいものやニキビを悪化させてしまう成分が含有されていることがあります。

かゆみの原因が不明な場合は皮膚科などを受診し医師に薬を処方してもらうことをおすすめします。

 

痛みのあるニキビ

【症状】

炎症が起こっている「赤ニキビ」「黄ニキビ」は痛みを感じます。

ニキビができる箇所によって痛みの感じ方は様々で、特に鼻は痛みを感じやすい箇所です。

なぜ痛みを感じやすいかというと鼻の皮膚は他の箇所と比較して硬く、炎症による腫れで皮膚が引っ張られ強い力がかかり痛みを生じます。

(Tゾーンと言われる鼻やおでこ周りは皮脂を分泌する「皮脂腺」が多いため皮脂分泌が盛んでニキビができやすいです。)

鼻の下や鼻の中にできた盛り上がりはニキビでないケースが多いです。

この場合は「毛嚢炎(毛包炎)」の可能性が高いです。

ニキビと毛嚢炎は見た目が似ていることがあるため迷った際は皮膚科医に相談することをおすすめします。

 

【対策】

皮膚科や美容皮膚科など医療機関を受診しなるべく早くニキビ治療を開始することが大切です。

特に痛みを伴うニキビは刺激しないように。

刺激してしまうと炎症悪化やニキビ跡として残るおそれがあります。

炎症悪化により大きく腫れ上がった「しこりニキビ」へと進行してしまうこともあります。

 

しこりニキビ(硬結)

【症状】

「赤ニキビ」や「黄ニキビ」など炎症を伴ったニキビが同じ箇所に繰り返しできることで「しこりニキビ」に進行していくことがあります。

炎症悪化を繰り返すことで硬く大きく腫れ上がった「しこりニキビ」になります。

医学的に「硬結」と呼ばれている「しこりニキビ」は痛みやかゆみを伴うことがあります。

 

しこりニキビのできやすい箇所として顔であればUゾーンといわれる顎やフェイスライン。

身体であれば首やデコルテ部分。

ケロイド体質の方は注意が必要で「しこり」になりやすいです。

 

【対策】

刺激を与えたり手でニキビを触ったりする行為は症状悪化の原因となります。

早めに皮膚科などの医療機関を受診して、その人に合った適切な処置を受けることが大切です。

炎症が収まり腫れが引いたとしても油断はできません。

炎症が収まった後もクレーター状のニキビ跡や炎症後色素沈着となり残ることがあります。

しこりニキビの治療には数ヶ月〜数年単位の時間がかかります。

 

例え目立たない小さなニキビでも気になり手が触ったり、むやみやたらにニキビを潰すのはやめましょう。

炎症が繰り返し起こり「しこりニキビ」になる可能性があります。

肌に負担をかける濃すぎるメイクはなるべく控え栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠を心がけましょう。

ニキビを進行させないためにも日頃のケアが大切になってきます。

 

年齢による「ニキビの種類」は?

ニキビはできる年齢によっても分類できます。

10代にできるニキビは「思春期ニキビ」、20代以降にできるニキビは「大人ニキビ(吹き出物)」と呼ばれます。

ニキビができた場所や原因により効果的なスキンケアや治療は変わってきます。

ニキビを繰り返さないためにもその人に合ったスキンケアを行うことが重要になってきます。

 

思春期ニキビ

思春期ニキビは10代にできるニキビを指します。

子供から大人の身体へと変化する成長期特有のホルモンバランスの変化が大きな原因です。

ホルモンバランスの変化により皮脂分泌が過剰になり皮脂が毛穴に詰まることでニキビが発生します。

思春期ニキビは体質などさまざまな影響を受けすためニキビ発生には個人差があります。

 

【症状】

思春期ニキビ発生の主な原因は「皮脂分泌の過剰」によるものです。

皮脂分泌の多いTゾーンと言われる顎や鼻などにできやすいという特徴を持っています。

 

子供から大人の身体に変化するにあたって「第二次性徴」が訪れます。

この時期にホルモンバランスの変化が起こり皮脂分泌が過剰になりやすいです。

「第二次性徴」が終わりを迎えた20代前後はホルモンバランスが安定し皮脂分泌が正常に戻ります。

思春期ニキビは皮脂分泌が正常に戻る20代前後には自然と治ることが多いです。

 

【対策】

過剰な皮脂分泌により毛穴が詰まることが原因である思春期ニキビは洗顔などで肌を清潔に保つことが対策の基本。

※逆に洗い過ぎると肌の乾燥を招き症状が悪化するため注意が必要です。

油っぽい食事やスイーツの食べ過ぎは皮脂分泌を増加させる1つの要因になります。

食べ過ぎを控えるとともに肌へ刺激を与えないように心がけましょう。

 

大人ニキビ

大人ニキビは20代以降にできるニキビを指し、吹き出物とも呼ばれています。

大人ニキビの発症にはさまざまな要因が影響しています。

例えば「偏った食事」「睡眠不足」「飲酒」「ストレスが原因のホルモンバランスの乱れ」「乾燥」などが挙げられます。

 

【症状】

思春期ニキビは皮脂分泌の多いTゾーンにできやすかったのに対し、大人ニキビはUゾーンにできやすいです。

(Uゾーン:こめかみ~フェイスラインにかけて、顎や口周りのこと)

Uゾーン以外に首やデコルテなどの身体にできることもあります。

皮脂でベタついている時とは真逆の乾燥している時に発生しやすいのが大人ニキビ。

特徴として同じ箇所に繰り返しできます。

 

【対策】

乾燥している肌にも発生する大人ニキビの対策は保湿し肌を乾燥から守ること、肌を清潔に保つこと。

生活習慣の乱れやストレスは大人ニキビの敵です。

ホルモンバランスが乱れや肌のターンオーバーの乱れに繋がります。

大人ニキビを発生させないためにも一度、生活習慣を見直してみましょう。

ストレスを溜め込まないように自分なりのリフレッシュ方法を見つけておくのもおすすめです。

 

思春期ニキビと大人ニキビの「原因」と「治し方」

ニキビは発生する年齢によって大きく「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」に分けられます。

「思春期ニキビ」「大人ニキビ」とで原因やケア方法が異なります。

誤ったスキンケアを行うことでニキビが悪化するおそれがあるので正しいケア方法を理解し行うことが大切です。

 

思春期ニキビの原因

思春期ニキビの最大の原因は成長期に伴うホルモンの働きにより皮脂が過剰分泌されること。

過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まりやすくなりニキビの原因となるアクネ菌が増殖しやすくなります。

身体に必要なホルモンもバランスが崩れてしまうと様々なところに影響があります。

その1つが肌。

 

個人差はありますが思春期は男女を問わず皮脂分泌を増加させる「男性ホルモン」の分泌が高まりニキビができやすいです。

20代前後になるとホルモンバランスは安定してくると言われています。

ホルモンバランスが安定してくると自然に治っていくことがほとんど。

 

思春期ニキビの治し方

思春期ニキビは過剰な皮脂分泌が原因となるため、余分な皮脂を洗い流すことが大切。

ニキビケア専用の洗顔を使用しゴシゴシ落とすのではなく優しく洗い流しましょう。

肌を清潔に保つことが大切です。

※洗顔のしすぎは肌を傷つけたり乾燥させてしまうため禁物です。

 

また食事も気をつけましょう。

油分の多い食事やスイーツなどの食べ過ぎには注意してください。

適度にビタミンを多く含む食材を食べることも良いですね。

 

大人ニキビの原因

大人ニキビの最大の原因は「肌のターンオーバーの乱れ」。

肌のターンオーバーが乱れる原因については以下のことをが考えられます。

  • 生活習慣の乱れ
  • 誤った不適切なスキンケア
  • 紫外線や乾燥
  • 寝不足
  • 栄養バランスの取れていない不規則な食事
  • 過度な飲酒、喫煙
  • ホルモンバランスの乱れ

以上のように肌のターンオーバーの乱れと言っても原因は人それぞれで様々です。

正常の肌のターンオーバー(代謝)では皮脂は毛穴より汗として出ていきます。

乾燥や紫外線、生活習慣の乱れなどによって肌のターンオーバーが乱れると古い角質が剥がれ落ちずに溜まります。

すると毛穴に皮脂が詰まりやすい状態になります。

皮脂はアクネ菌の栄養源になりますので、毛穴に皮脂が溜まるということはアクネ菌にとって絶好の増殖場所になりニキビに繋がります。

 

「大人ニキビ」は別名「吹き出物」と言われています。

同じ場所に繰り返しできやすいのが大人ニキビの特徴。

また、なかなか治りにくいのも特徴の1つです。

 

大人ニキビの治し方

大人ニキビを治す上で大切になってくるのが生活習慣を見直すこと。

また自分なりのリフレッシュ方法を考えストレスをコントロールし身体の外側だけでなく内側のケアも意識することは大切。

優しい丁寧な洗顔で清潔な肌を保つことを心がけ、肌を乾燥から守るため洗顔後の保湿は忘れずに。

 

肌質によるニキビの種類

ニキビは肌質によっても分類されています。

ニキビの原因・特徴はニキビの種類によって異なります。

肌タイプは「角質層の水分量・皮脂量」「炎症の有無」の観点から以下の5タイプに分かれています。

  1. 脂性肌(オイリー肌)
  2. 乾燥肌
  3. 混合肌
  4. 普通肌
  5. 敏感肌

自分の肌質、肌タイプを知ることでニキビの予防・治療の選択肢が変わってきます。

この記事を読んでくださった方のニキビ予防・治療の参考になれれば幸いです。

早速、「症状」「対策」について肌のタイプ別に見ていきましょう。

 

脂性肌(オイリー肌)のニキビ

【症状】

水分や皮脂の分泌量が多いのが脂性肌の特徴。

皮脂が過剰でベタつきが気になるタイプでニキビができやすい肌の代表です。

脂性肌は思春期から20代前半までに多いタイプ。

 

過剰な皮脂で肌が覆われているため汚れが付着しやすいです。

過剰な皮脂の汚れが原因の肌トラブルを起きやすいのが脂性肌のタイプ。

皮脂が豊富にあるためニキビの原因となるアクネ菌の増殖にも絶好の環境が整っています。

ニキビができやすく、治ったとしてもすぐに新しいニキビができてしまいます。

 

【対策】

丁寧な洗顔と洗顔後の保湿を心がけ肌を清潔な状態で保つことが大切。

肌のべたつきや皮脂を取り除こうと洗浄力の強い洗顔料で洗い過ぎると肌の保水力が失われ、肌を乾燥させてしまうので注意が必要です。

「肌の引き締め効果のある化粧品」や「皮脂分泌抑制効果のあるビタミンC配合の化粧水」を使い皮脂を抑えるスキンケアをするのもおすすめです。

 

乾燥肌のニキビ

【症状】

乾燥肌は水分も油分も少ないのが特徴。

セラミドの量や肌の潤いも不足しています。

年齢を重ねるとともに増えるタイプの肌。

「乾燥肌では水分も皮脂も少ない状態だからニキビはできないのでは?」と感じる方もいると思います。

 

肌が乾燥するとそれを補おうと過剰に皮脂が分泌されます。

他にも乾燥すると肌のターンオーバーが乱れ皮脂が毛穴に詰まりやすくなりニキビが発生しやすくなります。

乾燥肌の方は肌のバリア機能も低下しがちなので外部からの刺激を受けやすいです。

ニキビが炎症を起こすと痛みを感じやすいのも特徴の1つです。

 

【対策】

乾燥肌は肌に潤いを与えてあげることが大切です。

油分も水分も足りていない状態なので、バランスよく補給してあげましょう。

化粧水と乳液で肌を保湿してあげると肌のターンオーバーも整い皮脂の過剰分泌も抑えることができます。

※オイルやクリームから塗るとかえってニキビができやすくなる場合があるので注意。

セラミド配合の美容液を用いて不足しているセラミドを補充しバリア機能を強化するケアもおすすめです。

 

混合肌のニキビ

【症状】

混合肌は部分的に差が大きいのが特徴。

20代後半から30代にかけて多いタイプ。

Tゾーンと言われる額や鼻にかけては脂っぽくべたついているのにUゾーンと言われる頬や口周りにかけてはカサついているタイプ。

混合肌のように肌の部分で「水分量」「皮脂量」のバランスが異なるタイプは顔の部分によりスキンケアを変える必要があります。

顔全体同じスキンケアでは部分により乾燥を招いたり皮脂の過剰分泌を招くおそれがあります。

 

【対策】

混合肌は部分により差があり「脂っぽくべたついている場所」と「乾燥でカサカサしている場所」が混在しています。

その場所にあったスキンケアを行うことが重要になってきます。

ベタつきが気になるTゾーンには化粧水をたっぷり塗り、乳液やクリームなど油分の多いものは控えめに。

反対に乾燥の気になるUゾーンには乳液やクリームを多めに塗るなど肌の状態に合わせて調整してください。

水分と油分のバランスの崩れから肌のバリア機能が不安定になりがちです。

また「脂っぽい」「カサカサ」で両極端な肌状態のため肌質のコントロールが難しいのも特徴です。

なるべく肌への刺激は控え肌状態に合わせたケアを心がけましょう。

 

普通肌のニキビ

【症状】

普通肌は水分と皮脂のバランスが整っている健康なタイプの肌。

肌のカサつきやニキビなどの肌トラブルの少ない肌と言われています。

しかし「毛穴の汚れ」や「肌のターンオーバーの乱れ」によりニキビができることもあります。

生理などの一定の周期でニキビができやすくなる場合はホルモンバランスの乱れが原因と推察できます。

 

【対策】

生理周期など一定の周期に合わせてニキビができやすくなる場合はホルモンバランスの乱れが関係していると推察できます。

そのような場合は生理が始まる2週間前からの角質ケアをおすすめします。

ホルモンバランスが乱れると疲れやストレスが溜まりがちになります。

十分な休息をとり身体に無理させないことが大切です。

 

敏感肌のニキビ

【症状】

敏感肌に悩んでいる方はとても多いです。

敏感肌には明確な定義がありません。

僅かな刺激によって赤み、かゆみでピリピリした刺激を感じる場合は敏感肌のおそれがあります。

肌のバリア機能が低下しており「季節の変わり目」「生理前」「乾燥」「花粉」「ストレス」などの影響を受けやすいです。

肌質の合っていない化粧品使用時やスキンケア時の過剰摩擦により引き起こされることがあります。

外的刺激などに過敏に肌が反応します。

敏感肌のニキビは炎症も起こりやすくニキビが治りにくいのも特徴です。

 

【対策】

敏感肌と言うくらいなので外部刺激にかなり敏感に反応します。

市販薬を使用するとかえって悪化するおそれがあるので必ず医療機関を受診し自分に合った薬を処方してもらいましょう。

自分の肌に合う薬を使用し、ニキビを悪化させる前に治しましょう。

 

肌が乾燥しており肌のバリア機能が低下しているアトピー肌の方も保湿を心がけましょう。

また摩擦などの刺激にも十分注意しましょう。

ニキビができたら悪化する前に医師など皮膚の専門家に相談するのが安心です。

 

ニキビはひどくなるほど治すのが難しい

ニキビについて「進行度」「重症度」「年齢」「肌タイプ」によるニキビの種類について紹介してきました。

一度ニキビができてしまうと痛みやかゆみ、赤みでたり化膿したりと次第に進行していきニキビ跡として残るおそれもあります。

炎症が起きてしまったニキビの治療には時間がかかります。

 

ニキビが進行したり炎症が伴うと肌にもダメージが及びます。

そのためニキビの進行度や炎症、肌タイプに合わせたスキンケアでニキビを悪化させように予防することが重要です。

ニキビは進行しひどくなるほど治療が難しくなります。

「このニキビはまだ大丈夫」と軽く考えず、すぐに皮膚の専門家に相談することをおすすめします。

 

ニキビはできる場所、肌タイプ、原因や症状によって治療方法は異なります。

自分の肌タイプを知るとともにニキビのできやすい場所も知り、それに合わせたスキンケアを確認していきましょう。

 

まとめ

ニキビは進行度、年齢、肌タイプなどによって種類が変化します。

炎症が起こる前にケアや治療ができればニキビ跡にならずに治すことができます。

「思春期ニキビ」「大人ニキビ」でも原因や対策は異なります。

また肌タイプも人それぞれで、変化する場合もあります。

自分の肌のタイプを知り、ニキビ跡を残さないためにも進行する前のケアを大切に。

この記事を通してニキビについて知っていただき、日々のスキンケアの参考になれれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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