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ビタミンC誘導体は高い効果を持つ?
気をつけるべきことはある?
ビタミンC誘導体の効果について解説する前にビタミンC誘導体の種類について簡単に紹介したいと思います。
【水溶性ビタミンC誘導体】
ビタミンCにリン酸を結合させることで安定化したものが水溶性ビタミンC誘導体。
水に溶けやすく皮膚への高い浸透力を持ち短時間で皮膚に吸収されます。
高い即効性を持ち効果持続時間は約12時間。
水溶性ビタミンC誘導体は還元作用や皮脂コントロール作用を持ち「シミやそばかすの改善・予防」「ニキビの改善」に効果的です。
水溶性ビタミンC誘導体は脂溶性ビタミンC誘導体に比べて乾燥しやすい性質を持ちます。
日々のスキンケアで取り入れる際は保湿ケアのアイテムと一緒に使用することをおすすめします。
〈代表的な水溶性ビタミンC誘導体〉
- アスコルビルリン酸Na(APS)
- リン酸アスコルビルMg(AMP)
- アスコルビルグルコシド
- 3-O-エチルアスコルビン酸
【脂溶性ビタミンC誘導体】
ビタミンCに脂肪酸を結合させることで安定化したものが脂溶性ビタミンC誘導体。
油に溶けやすく皮脂膜や角質層への高い吸収性を持ち持続性であることが特徴。
高い吸湿性を持つことから保湿力に優れています。
効果持続時間は約48時間以上。
脂溶性ビタミンC誘導体は「シミやそばかすの改善・予防」「毛穴の開き」「シワやたるみの改善」に効果的です。
乾燥肌、敏感肌の方にはおすすめですが皮脂分泌の多いニキビ肌の方にはおすすめできません。
理由としては脂溶性ビタミンC誘導体が油分を多く含んでいるためです。
〈代表的脂溶性ビタミンC誘導体〉
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)
- パルミチン酸アスコルビル
【両親媒性ビタミンC誘導体】
水溶性ビタミンC誘導体にパルミチン酸を付加させたものが両親媒性ビタミンC誘導体。
両親媒性ビタミンC誘導体は水溶性と脂溶性の両方の性質をもった成分。
コラーゲン繊維増加作用に優れており高い浸透性と持続性を持つことが特徴。
効果持続時間は約72時間以上で72時間後もコラーゲンを合成します。
両親媒性ビタミンC誘導体は「シミやそばかすの改善・予防」「ニキビの改善」「毛穴の開き」「シワの改善」「肌のハリアップ」に効果的です。
両親媒性ビタミンC誘導体は安定性が低いため酸化しやすいです。
開封後は早めに使い切ること、冷蔵庫で保存することをおすすめします。
〈代表的な両親媒性ビタミンC誘導体〉
- パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)
- イソステアリルアスコルビルリン酸2Na
水溶性、脂溶性、両親媒性のビタミンC誘導体があります。
それぞれの特徴はなんとなく分かったのではないでしょうか。
それぞれの特徴を踏まえてビタミンC誘導体の効果について見ていきましょう。
以下に様々なビタミンC誘導体の効果について示しました。
- コラーゲン生成促進により肌のターンオーバーを正常化し肌全体のトーンアップする
- 還元作用により今あるシミを目立たなくさせる
- メラニン生成に関与しているチロシナーゼの活性を抑制しシミやそばかすを予防する
- 皮脂の過剰分泌を抑制しニキビを予防する
- 開き毛穴や毛穴詰まりを改善する
- コラーゲン繊維を増やす働きや抗酸化作用を持ち年齢肌のトラブル改善する
以上のようにシミ、そばかす、ニキビ、シワ、たるみさまざまな肌トラブルに対して効果が期待できます。
パッチテストを行い自分の肌に合うか試した上で使用を
基本的にビタミンC誘導体は安全な成分です。
しかしビタミンC誘導体が肌に合わない場合もあり赤みや肌荒れなどを引き起こすおそれがあります。
使用前にはパッチテストを行い肌に赤みやかゆみが出ないか確認してからご使用ください。
パッチテストを行った時は肌トラブルが起こらなかったとしても肌の状態によってはビタミンC誘導体の抗酸化作用が刺激になる場合があります。
また敏感肌の方や季節の変わり目に肌がゆらぎやすい方は肌の状態によっては刺激を感じることがあります。
そういった時はビタミンC誘導体の使用をやめるのも良いでしょう。
使用を継続する場合は「朝のみ使用する」「気になる部分だけ塗布する」など使用頻度と使用量を調節しましょう。
最初は濃度の低いビタミンC誘導体のアイテムから始めることをおすすめします。
推奨されている「使用目安量」「使用回数」を超えての使用は避けること
「使用目安量」「使用回数」を超えての使用は控えましょう。
多く使用すれば効果が早く現れるというわけではありません。
過剰使用はかえって肌トラブルの原因になるおそれがあります。
推奨されている「使用目安量」「使用回数」を超えての使用は避けましょう。
メーカーによって「使用目安量」「使用回数」「塗る順番」が異なる場合があります。
特に美容液の場合はメーカーによって塗る順番が異なります。
美容液を化粧水の前に使用する場合もあれば化粧水の後に使用する場合もあります。
塗るタイミングを間違えるとビタミンC誘導体の十分な効果が得られなくなる場合があります。
「使用目安量」「使用回数」とともに「塗る順番」も意識し、メーカーが推奨する手順で使用しましょう。
ビタミンC誘導体の効果を高めるためには
ビタミンC誘導体の効果を高めるための方法を5つ紹介します。
【優しくハンドプレスを行う】
肌を優しく軽く押さえるようにハンドプレスを行うことでビタミンC誘導体の肌への浸透力が上がります。
適量を両手に出し馴染ませてから肌にプレスするのも良いでしょう。
ビタミンC誘導体を肌に馴染ませた後に指の腹を使って両手でプレスするのも効果的です。
ハンドプレスを行う目安としては10〜15秒。
※プレスする際は優しく行い強く押し付けないように。
【コットンでパックする】
ビタミンC誘導体配合の化粧水を染み込ませたコットンを顔の気になる部分に乗せます。
コットンでパックする方法は肌にビタミンC誘導体を効果的に浸透させる方法です。
パックを行う時間の目安は約1〜2分。
ジェルタイプやとろみのあるタイプのように保湿成分が多く配合されているアイテムについては約5分を目安に。
これ以上の時間パックしてしまうと逆に肌の水分を持っていかれてしまい肌の乾燥に繋がる場合があります。
【イオン導入器を活用する】
イオン導入器を使用し微弱な電流を流すことで美容成分を肌の深部まで浸透させることができます。
「脂溶性ビタミンC誘導体」より「リン酸型の水溶性ビタミンC誘導体」の方がイオン導入器の活用が適しています。
ビタミンC誘導体の効果を高めるためにイオン導入器を活用してみてはいかがですか。
【メーカー推奨の使用手順を守り使用する】
ビタミンC誘導体配合の化粧品はアイテムやメーカーによって塗る順番が異なります。
メーカーが推奨している使用手順を守り使用することが効果を高めるためにも重要になってきます。
特に美容液の場合はメーカーによって塗る順番が異なります。
美容液を化粧水の前に使用する場合もあれば化粧水の後に使用する場合もあります。
塗るタイミングを間違えるとビタミンC誘導体の十分な効果が得られなくなる場合があります。
【ビタミンC誘導体と組み合わせると効果的な成分】
- 「ビタミンC誘導体」と「リンクルナイアシン(ナイアシンアミド)」
この組み合わせは「最近シワが気になるな」「シワのケアがしたい」という方にはおすすめの組み合わせです。
多くのビタミンC誘導体がメラニンの生成を抑制する作用を持っています。
ビタミンC誘導体の持つ美白効果にエイジングケアを考慮するにはシワ改善に効果的なリンクルナイアシンとの併用がおすすめ。
- 「ビタミンC誘導体」と「トラネキサム酸」
この組み合わせは「肌荒れが気になるな」「敏感肌だから何のアイテムを使って良いか分からない」とお悩みの方におすすめの組み合わせ。
ビタミンC誘導体とトラネキサム酸の併用で美白の相乗効果が期待できます。
トラネキサム酸は美白効果の承認を受ける前から肌荒れ改善の有効成分として承認されていた成分。
トラネキサム酸と組み合わせて使用することで肌荒れ改善も期待できます。
「ビタミンC誘導体」と「トラネキサム酸」の組み合わせは敏感肌の方も安心して使っていただけます。