α-リポ酸とは一体なに?
α-リポ酸(別名:チオクト酸)は、細胞のエネルギー産生に関与している補酵素の一種です。
エネルギーの産生に関与しているものとして糖質、脂質、タンパク質が挙げられます。
α-リポ酸は、糖質、脂質、タンパク質の中で最もエネルギーになりやすい糖質の代謝に関与しています。
細胞のミトコンドリア内での熱エネルギー産生を高めて、糖代謝を促進する作用を持っています。
新陳代謝を高め体脂肪の増加を抑制することが期待できるためダイエットにも効果的です。
α-リポ酸は、構造中に硫黄を含んでいるビタミン様の物質です。
「コエンザイムQ10」「ビタミンC」「ビタミンE」「グルタチオン」などと同じく、α-リポ酸も抗酸化作用を持っています。
α-リポ酸の抗酸化力は「ビタミンCやビタミンEの400倍」とも言われています。
高い抗酸化作用を持つα-リポ酸ですが、どういう部分に多く含まれているのでしょうか。
例えば、レバーなど牛や豚の肝臓、心臓、腎臓に含まれています。
食品ではほうれん草、にんじん、トマト、ブロッコリー、じゃがいもなどに含まれています。
人間の体内でも生成されるα-リポ酸の量は極微量であり、年を重ねるとともに減少していきます。
特に30~40歳頃から著しく減少すると言われています。
年齢を重ねると減ってしまうα-リポ酸を化粧品で補うことが美肌への一歩。
α-リポ酸はお肌の老化の原因となる活性酸素からお肌を守ってくれます。
(活性酸素:大気中に含まれる酸素分子が、反応性の高い化合物に変化したものの総称)
シミやたるみの生じにくい美肌へと導いてくれる成分です。
α-リポ酸は「コラーゲンの分泌を促進する作用」も持っています。
コラーゲン分泌促進作用により小ジワを目立たなくする効果が期待できます。
また肌の生まれ変わりであるターンオーバーを促進する作用をもちます。
これにより色素沈着の排出を促進するため肌の血色改善にも効果的です。
α-リポ酸は「水に溶ける水溶性の性質」と「油に溶ける脂溶性の性質」の両方を持っています。
一般的に抗酸化作用を持っている成分は水溶性か脂溶性のどちらかの性質のみです。
α-リポ酸のように水溶性・脂溶性両方の性質を持つと体の隅々まで移動することができます。
またα-リポ酸は分子も小さいため細胞膜の内側など体内の様々な部分まで届くことができます。
α-リポ酸の持つ「水溶性・脂溶性の性質」「分子の小ささ」を生かして体の隅々まで作用可能です。
体の隅々において老化の原因となる活性酸素を除去することでシワの予防に効果が期待できます。
α-リポ酸を含有した化粧水やクリームなどの化粧品を使用し、肌に直接補えるのは大変嬉しいですね。
α-リポ酸の「シワ予防」「シミ予防」
「毛穴ケア」「ニキビ予防」における美容効果
α-リポ酸は「シワ予防」「シミ予防」「毛穴ケア」「ニキビ予防」などの美容効果を持っています。
α-リポ酸は、活性酸素に対して抗酸化作用を示します。
活性酸素は大きく“フリーラジカル”と“フリーラジカルでないもの”に分けられます。
スーパーオキシドアニオンラジカルやヒドロキシルラジカルはフリーラジカルですが、過酸化水素や一重項酸素はフリーラジカルではありません。
α-リポ酸は“フリーラジカル”と“フリーラジカルでないもの”に対して抗酸化作用を示します。
α-リポ酸は、お肌に浸透しやすい成分です。
なぜ、お肌に浸透しやすいかというと水溶性の性質と脂溶性の性質の両方をもっていること、分子が小さいことが関係しています。
お肌に浸透しやすいため、肌表面の活性酸素だけでなく、角層内の活性酸素の増加を抑制する作用を持っています。
【シワ予防】
α-リポ酸は活性酸素を除去する作用を持っています。
活性酸素によるコラーゲンの分解を抑制し、コラーゲンの減少や変性を防ぎます。
これによりシワの予防に効果が期待できます。
ここで活性酸素がシワの発生にどのように関係しているか簡単にみていきましょう。
活性酸素は真皮においてコラーゲン分解酵素を活性化する作用を持っています。
コラーゲン分解酵素活性化によりコラーゲン分解が促進されるとコラーゲンの減少や変質が生じます。
コラーゲンの減少・変性は肌のハリや弾力を失わせシワの原因になります。
α-リポ酸は「抗酸化作用」の他に「抗糖化作用」も持っています。
糖化とは「体内のタンパク質」と「余った糖」が結合することで生じる劣化する現象のこと。
反応が進むことで老化を促進させるAGEs(最終糖化生成物)が生成されます。
AGEsの蓄積は、お肌のくすみやシワの原因の1つになります。
α-リポ酸は抗糖化作用によりタンパク質の劣化を防ぐ効果が期待できます。
タンパク質の劣化を防止することでシワや黄ぐすみの予防に効果が期待できます。
【シミ予防】
α-リポ酸は活性酸素を除去することで過剰なメラニンの生成を抑制しシミを予防します。
活性酸素は、メラニン生成の指令を出す物質の1つとしても知られています。
活性酸素の発生原因としては紫外線や大気汚染、ストレス、タバコなどが挙げられます。
活性酸素によりメラノサイトが刺激され、シミのもととなるメラニンが過剰に生成します。
黒色メラニンの過剰生成は、シミができる原因1つになります。
α-リポ酸は活性酸素を除去することでメラニンの生成を抑制します。
メラニン生成抑制により、シミの予防に効果が期待できます。
【毛穴ケア】
α-リポ酸は「皮脂の酸化抑制」により皮膚にかかるダメージを抑制します。
またメラニンの生成を抑制することで毛穴の目立ちを改善します。
「過剰分泌した皮脂」や「酸化した皮脂」は毛穴周りの皮膚に対してダメージを与えます。
皮膚にダメージが加わることでメラニン色素増加に繋がり毛穴を目立たせてしまいます。
そんな毛穴の目立ちを少しでも解消してくれるのがα-リポ酸をいう成分です。
【ニキビ予防】
α-リポ酸は活性酸素を除去することで炎症を抑制しニキビを予防します。
皮脂分泌が増えニキビの原因菌となるアクネ菌が毛穴内で増殖すると活性酸素が発生します。
発生した活性酸素により炎症が引き起こされるとニキビの悪化に繋がります。
α-リポ酸は炎症を誘発する活性酸素を取り除くことでニキビを予防します。