セラミドとは一体なに?
「セラミド」は保湿因子の1つであり表皮の最も外側の角質層に存在します。
私たちの皮膚は体の外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」となっており、皮膚の最も外側が「表皮」です。
表皮だけをみると外側から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」という4層になっています。
保湿因子には「皮脂膜」「天然保湿因子」「細胞間脂質」があり、お肌の潤いを保っています。
保湿因子の中で特に重要になってくるのは「セラミド」です。
セラミドは、細胞間脂質の50%以上を占めています。
細胞間脂質には「セラミド」を中心とした脂質が水分を挟み込んで、何層にも重なっています。
セラミドは肌のターンオーバーの「顆粒層」から「角質層」に押し上げられる過程で生成されます。
その後細胞間脂質の中に放出されます。
そんなセラミドですが年齢を重ねるごとに減少することがわかっています。
年齢を重ねるごとに肌の生まれ変わりであるターンオーバーのサイクルは遅くなります。
それだけではなく「セラミドを生み出す能力」が衰えます。
50代では20代の約半分にまでセラミドが減少するとも言われています。
セラミドが不足した肌では、細胞間脂質がスカスカとなることで肌のバリア機能が低下します。
肌のバリア機能低下は肌の乾燥を招きシワのできやすい肌になってしまいます。
シワの予防という点からも日々のスキンケアにおいて化粧品などでセラミドを補うことは重要になってきます。
化粧品に配合されているセラミドですが、原料によって大きく4つに分かれます。
- 動物性セラミド:哺乳類由来のもの。
- ヒト型セラミド:主に酵母を利用し作られる。ヒトのセラミド構造に似たもの。
- 植物性セラミド:米など植物が由来のもの。
- 合成セラミド:セラミドに似せて石油から化学合成したもの。疑似セラミドとも呼ばれる。
以上に示した4つセラミドの中でもおすすめのセラミドは「動物性セラミド」と「ヒト型セラミド」。
「動物性セラミド」は皮膚への浸透性が高く「ヒト型セラミド」は人のセラミド構造に近いため人の肌と相性が良いです。
そのため高い保湿効果が期待できシワの改善に効果的です。
セラミドの「バリア機能の強化」「保湿効果」
「アトピー性皮膚炎に対する効果」における美容効果
セラミド配合の化粧品は肌に潤いを与え、美肌や美白効果に効果的です。
セラミド配合の化粧品を使用することで期待される効果は以下の3つです。
- シミ・そばかすの予防
- シワ・乾燥の改善
- 肌トラブルの予防
皮膚に対する効果だけではなく毛髪の潤いを保つ効果もあります。
【バリア機能の強化】
セラミドは肌のバリア機能を強化し肌を乾燥などの外部刺激から守ってくれる成分。
(バリア機能:肌を乾燥や紫外線などの外部刺激から守ったり肌内部の水分が蒸発しないように潤いを保持してくれる機能)
バリア機能の低下は肌のセラミド不足とも言われています。
セラミドが不足した肌は外部からの刺激を感じやすくなり乾燥しやすくなります。
セラミド配合の化粧品の使用によりセラミドを補っておくことで肌のバリア機能は正常に戻ります。
花粉や紫外線、ほこりなどからも肌を守ってくれるセラミド。
乾燥や外部刺激に強い肌に近づくためにも、セラミドをぜひ日々のスキンケアで取り入れてみてはいかがですか。
【保湿効果】
高い保湿能力を持ち水分も豊富に含んでいるセラミド。
肌にうるおいを溜め込むことで肌を保湿します。
セラミドなどの細胞間脂質によって角質層の水分は保たれています。
その割合はなんと80%以上。
セラミドが十分にある肌では肌の潤いが保たれるとともにキメも整いふっくらとした肌が保持されます。
セラミドは肌の水分を保つ上で非常に重要な成分の1つです。
肌の潤いが保たれることで肌にハリや弾力がでます。
これによりシワの改善が期待できます。
【アトピー性皮膚炎に対する効果】
セラミド配合の化粧品をアトピー性皮膚炎の方に塗布することで乾燥症状の改善が認められています。
様々な要因が重なり合って発症するとされているアトピー性皮膚炎。
その要因の1つに「セラミドの不足」が関係していることが研究により分かりました。
アトピー性皮膚炎の方にも使用でき乾燥症状の改善が報告されているセラミド。
様々な肌のトラブルを改善してくれる成分の1つです。