線維芽細胞というワードを聞いた方もいるのではないでしょうか。
線維芽細胞は、皮膚では真皮に多く存在しており、肌のハリや弾力、潤いを保つために必要不可欠な成分を作り出しています。
線維芽細胞は幹細胞などと混同されやすいですが、全くの別物です。
今回の記事では、線維芽細胞と幹細胞の違いだけなく、線維芽細胞と分化についても紹介。
「細胞分裂と分化って何が違うの?」「線維芽細胞って他の細胞と何が違うの?」など気になった方は、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速見ていきましょう。
Contents
分化について
分化は細胞分裂とは異なります。
細胞分裂は、1つの細胞が分裂して増殖する、つまり「細胞の数を増やす」プロセスのこと。
一方、分化とは細胞がそれぞれ特定の機能や形態、役割をもつプロセスのことです。
私たちはたった1つの受精卵だったものが細胞分裂を繰り返すことで数を増やし、さまざまな機能や形態に分化していきます。
その結果、約60兆個もの細胞になると言われています。
細胞分裂した細胞が「分化」することで、心臓や肺、筋肉、皮膚など体を構成する臓器や組織が形成。
線維芽細胞について
線維芽細胞は、骨髄などに存在する「間葉系幹細胞」から分化する細胞の一種。
線維芽細胞は、靭帯や骨、血液などの結合組織を構成する非常に重要な細胞です。
特に皮膚においては、真皮に存在しコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作る工場としての役割が。
他の細胞と比較して、細胞分裂の周期が比較的早いといった特徴を持ちます。
再生医療など美容分野において注目されている線維芽細胞ですが、どんな役割を持つのでしょうか。
真皮に存在する線維芽細胞の主な役割は3つ
真皮に存在する線維芽細胞の役割は主に3つ。
- コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を生成
- 細胞分裂による増殖と修正
- 組織の構造維持
線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの肌のハリや弾力、潤いを保つために欠かせない成分を生み出します。
結合組織内の線維芽細胞は、ほぼ細胞分裂をしませんが、ケガなどのダメージを受けると活性化。
活性化された線維芽細胞は、細胞分裂を開始し、傷口を修復する役割があります。
他には、皮膚の真皮層の構造を作り、維持する役割が。
皮膚の約95%を真皮が占め、真皮の約70%はコラーゲンで出来ており、エラスチンやヒアルロン酸などの繊維で構成。
コラーゲンやエラスチンなどの細胞外マトリックスと呼ばれる繊維が減少すると、シワやたるみの原因に。
線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を作り、活性化することで、シワやたるみの根本的な改善が期待。
線維芽細胞と分化の関係
線維芽細胞は、骨髄などに存在する「間葉系幹細胞」から分化する細胞の一種。
幹細胞とは、特定の機能を持つ細胞に分化できる能力を持つ細胞のこと。
つまり、皮膚に存在する線維芽細胞だけでなく、骨や筋肉、脂肪など、さまざまな組織に分化できる能力を秘めています。
線維芽細胞は、真皮を形成する細胞として美容医療で注目されていますが、近年では心臓再生医療においても活躍が期待されている細胞です。
幹細胞と線維芽細胞は別物
線維芽細胞と幹細胞は、しばしば混同されますが、全くの別物です。
多様な細胞に分化できる幹細胞は「骨髄」「脂肪」「歯髄」などに豊富に含まれています。
幹細胞は脂肪や血管、神経など「様々な細胞になれる万能細胞」のこと。
一方、線維芽細胞は、幹細胞から生まれる「特定の役割に特化した細胞」のこと。
混同している方は多いですが、全くの別物です。
幹細胞治療と線維芽細胞治療の違い
幹細胞治療と線維芽細胞治療は、どちらも自身の細胞を使う再生医療ですが、役割と目的などが違います。
幹細胞治療は、点滴で投与するため全身の組織修復や抗炎症作用を促す効果があります。
体の老化やアトピー性皮膚炎などに効果が期待されている治療です。
一方、線維芽細胞治療は、顔などに直接注入し、シワやたるみを改善するための美容医療。
シワやたるみが気になる方は、線維芽細胞治療の方がおすすめ。
まとめ
線維芽細胞は、主に間葉系幹細胞から分化されることで作られます。
線維芽細胞は、骨や血液などの結合組織に多く存在。
皮膚では真皮に多く存在しており、肌のハリや潤いに欠かせない「コラーゲン」「エラスチン」「ヒアルロン酸」などを作ります。
また、組織の構造を維持する役割も。
線維芽細胞は幹細胞と混同している方が多いですが、全くの別物であり、それぞれの治療においては役割や目的が異なります。
治療を受ける際は、悩みにあった治療方法を選択しましょう。
この記事が少しでも皆さんのお役に立つことができたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。