洗顔・クレンジング

洗顔石鹸と洗顔フォームの成分の特徴は?薬剤師免許をもつ私が使用時ポイントや注意点を紹介

みなさんは、洗顔石鹸と洗顔フォームの成分表示を見たことはありますか?

「見たことはあるけど、そこまで意識していない」という方もいるかと思います。

 

もしくは「保湿成分などの美容成分だけ見ている」という方もいるでしょう。

注目すべきは、保湿成分などの美容成分だけではありません。

洗浄成分にも注目することで、自分の肌質にぴったりの洗顔石鹸や洗顔フォームが見つかるはず。

 

今回の記事では、洗顔石鹸や洗顔フォームに含まれる主な成分を紹介した後に、使用する際のポイントや注意点を紹介!

「どんな成分からできているの?」「おすすめの成分は?」など気になった方は、ぜひ参考にしてください。

まずは、洗顔石鹸に含まれる主な成分についてみていきましょう。

 

洗顔石鹸に含まれる主な成分は?

洗顔石鹸の「製造方法」や「材料」は、とてもシンプル!

石鹸は、ヤシ油などの「油脂」やラウリン酸などの「脂肪酸」に、水酸化ナトリウムなどの「アルカリ性物質」を反応させてできたもの。

 

油脂にもさまざまな種類がありますが、脂肪酸にもさまざまな種類があり、異なった特徴を持っています。

脂肪酸は、油脂を分解すると得られる成分で、種類によって「溶けやすさ」「泡立ちの良さ」「洗浄力」などが異なります。

 

それぞれの特性を知っておくことで、自分の肌質や肌状態に合った洗顔石鹸を選べるようになり「購入後に、肌に合わなくて後悔...」ということが減るはず。

ここでは、洗顔石鹸に含まれる「脂肪酸」「アルカリ性物質」「美容成分」などを紹介!

 

洗浄成分①:脂肪酸の種類と特性

ここで紹介する脂肪酸は、5種類。

  1. ラウリン酸
  2. ミリスチン酸
  3. パルミチン酸
  4. ステアリン酸
  5. オレイン酸

それぞれ異なった特性を持っているので、詳しくみていきましょう。

 

ラウリン酸

脂肪酸の中では、洗浄力が比較的に弱め。

ラウリン酸は、泡立ちが非常に良く、冷水でも溶けやすい特性を持っています。

 

ラウリン酸は、優れた抗菌作用を持っておりニキビ肌向けと言われていますが、刺激が強かったり、肌に残りやすい特性も...。

乾燥肌や敏感肌の方は、ラウリン酸含有の石鹸を避けるのが賢明です。

 

ミリスチン酸

ミリスチン酸は、きめ細かい泡を作れ、泡持ちがいいのが特徴。

洗浄力は、オレイン酸より高く、汚れをしっかり落とせますが、セラミドなどのうるおい成分も落としてしまうおそれも。

 

皮脂などを落とす脱脂力が比較的強く、洗いすぎや乾燥に繋がりやすいので注意が必要です。

ミリスチン酸も、バリア機能が低下している乾燥肌や敏感肌の方は避けた方がいい成分の1つ。

 

パルミチン酸

パルミチン酸は、洗浄力が穏やかで肌のうるおいを奪いにくい特性があります。

皮脂の主成分であるスクワレンなどをスムーズに落とすことが可能。

 

べたつきやテカリをすっきり落とせて、ミリスチン酸のようにセラミドなどを落としすぎる心配が少ないです。

脂性肌や混合肌のTゾーン、メンズ肌への使用がおすすめ。

 

ステアリン酸

ステアリン酸は、皮脂はしっかり落とせて、セラミドなどのバリア機能を保つために必要な成分は落としにくい特性を持っています。

ステアリン酸は、肌への刺激が最も少ないと言われる脂肪酸。

 

肌に残りにくく、刺激が少ないので乾燥肌や敏感肌向けのアイテムにも含有されています。

汚れをしっかり落とせて、必要なうるおいを守ることができるので「保湿」「低刺激」などのアイテムを探している方におすすめの成分。

 

オレイン酸

オレイン酸は、皮脂の主成分であるスクワレンを落とす力は弱めですが、セラミドなどは落としやすい傾向に。

オレイン酸主体の洗顔石鹸は、乾燥肌や普通肌の方にはおすすめですが、ニキビ肌や脂性肌の方にはあまりおすすめできません。

 

理由は、オレイン酸はニキビの原因菌のアクネ菌の餌になりやすいので、肌質によってはニキビや肌荒れが悪化するおそれがあるから。

私は、オレイン酸主体の洗顔石鹸を乾燥肌の時に使用したことがありますが、肌なじみがよく、洗い上がりがしっとりだったので乾燥肌の方にはおすすめです。

 

洗浄成分②:アルカリ性物質の種類と特性

ここでは、代表的なアルカリ性物質を2つ紹介。

  1. 水酸化ナトリウム(水酸化Na)
  2. 水酸化カリウム(水酸化K)

それぞれの特性について詳しくみていきましょう。

 

水酸化ナトリウム(水酸化Na)

水酸化ナトリウムは、苛性ソーダとも言われており主に「固形石鹸」を作る時に使用される成分。

さっぱりとした洗い上がりのアイテムが多いです。

水酸化ナトリウムが含有している洗顔石鹸は、肌への刺激が少ない傾向に。

 

水酸化カリウム(水酸化K)

水酸化カリウムは、液体やクリーム状、ジェル状の石鹸を作る時に使用される成分。

水に溶けやすく、比較的マイルドな洗浄力のアイテムが多いです。

 

話が少し変わりますが、ドラックストアなどで売られている石鹸には、今回紹介した脂肪酸やアルカリ性物質の記載はなく「石けん素地」とだけ記載されていることも珍しくありません。

石けん素地とは、脂肪酸とアルカリ性物質で作った石鹸のこと。

 

石けん素地は、使用されているアルカリ性物質の違いによって、3つの表記があります。

  1. 石けん素地
  2. カリ石けん素地
  3. カリ含有石けん素地

アルカリ性物質として水酸化ナトリウムを使用したものを「石けん素地」といい、水酸化カリウムを使用したものを「カリ石けん素地」と言います。

水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを両方使用していると「カリ含有石けん素地」という表記に。

 

美容成分:保湿成分や美白成分など

洗顔石鹸は、主に脂肪酸とアルカリ性物質からできていますが、それ以外の成分も含有されていることが多いです。

単に汚れを落とすだけでなく、保湿や美白などの美容目的の洗顔石鹸も増えてきています。

 

ここからは、化粧品成分検定1級と薬剤師免許を持つ私目線のおすすめの成分を紹介していきます。

乾燥肌の方には、保湿してくれる「セラミド」「スクワラン」「ヒアルロン酸」「グリセリン」「ソルビトール」などがおすすめ。

 

敏感肌の方には、バリア機能を守り肌荒れも防止してくれる「セラミド」「グリチルリチン酸ジカリウム」「ナイアシンアミド」「ヒアルロン酸」などがおすすめです。

脂性肌の方は、かゆみや炎症を防ぐ効果のある「グリチルリチン酸ジカリウム」「CICA」や毛穴の黒ずみや汚れを吸着してくれる「クレイ」や「炭」などがおすすめ。

 

乾燥している部分とベタつく部分が混在している混合肌の方は、部分や肌状態によって使い分けるのも1つの方法です。

例えば、乾燥しやすい口元や頬は、保湿効果のある「セラミド」「ヒアルロン酸」などを、ベタつきやすい額や鼻には「クレイ」「グリチルリチン酸」などを使用するのもいいでしょう。

 

ちなみに私は、混合肌なのですが、セラミド配合の洗顔石鹸を使用していた経験があります。

私の場合は、部分によって使い分けはせず、セラミド配合の石鹸を顔全体に使用していたのですが額や鼻などのTゾーンのベタつきは気にならなかったです。

 

洗顔フォームに含まれる主な成分は?

続いて、洗顔フォームに含まれる主な成分をみていきましょう。

 

洗顔フォームの主な成分は、

  1. 洗浄成分
  2. 保湿成分
  3. 美容成分

であり、大きく3つに分類されます。

それぞれの成分について詳しくみていきましょう。

 

洗浄成分:脂肪酸石鹸と合成界面活性剤

洗顔フォームの洗浄成分は大きく2種類に分けられます。

  1. 脂肪酸石けん
  2. 合成界面活性剤

それぞれの特徴や性質をみていきましょう。

 

脂肪酸石けんは、オリーブ油やパーム油などの天然油脂を原料としており、濃密できめ細かい泡が特徴。

また、すすいだ時にぬるつきが残らず、泡切れがいいのも特徴です。

弱アルカリ性のアイテムが多く、皮脂や古い角質をすっきり落とすことが可能。

 

一方、合成界面活性剤は、人工的に作られた洗浄成分であり弱酸性のアイテムが多いです。

手軽に使用でき、保湿成分などの美容成分を配合しやすいのも特徴の1つ。

合成界面活性剤の種類によって洗浄力の強さは異なり、洗浄力が強いと肌に負担をかけるおそれも。

 

反対に、マイルドな洗浄力だと、肌への負担は少ないですが、汚れをきれいに落とせずニキビや毛穴の詰まり、肌荒れの原因になることもあります。

私たちの肌は弱酸性ですが「弱酸性のアイテムの方が肌に優しい」とは限りません。

バリア機能が低下しており肌が敏感になっている方は、人工的に作られた弱酸性の合成界面活性剤よりも、弱アルカリ性だが天然の脂肪酸石けんの方が肌に合う場合もあります。

 

脂肪酸には、「ラウリン酸」「ミリスチン酸」「パルミチン酸」「ステアリン酸」「オレイン酸」などがありますが、肌への残りやすさや刺激の感じ方は異なります。

ラウリン酸は、肌に残りやすく刺激になりやすいですが、他の脂肪酸は比較的残りにくいとされていますが、すすぎ残しのないように丁寧にすすぎましょう。

 

保湿成分:セラミドやヒアルロン酸など

洗顔フォームには、保湿成分を含有するアイテムもあります。

保湿成分には「セラミド」「ヒアルロン酸」「グリセリン」などがあり、乾燥肌の方におすすめ。

洗顔後に肌のつっぱりが気になる方も、保湿成分含有の洗顔フォームを使用し、少しでもバリア機能を整え、乾燥から守りましょう。

 

美容成分:抗炎症成分など

ニキビや肌荒れで悩んでいる方は、抗炎症成分や殺菌成分などの有効成分含有の「薬用洗顔料(医薬部外品)」がおすすめ。

 

代表的な抗炎症成分には、創傷治癒効果を併せ持つ「アラントイン」や優れた抗炎症作用を持つ「グリチルリチン酸ジカリウム」「グリチルレチン酸ステアリル」などがあります。

抗菌成分では「イソプロピルメチルフェノール」「ベンザルコニウム塩化物」などが代表的な成分。

 

繰り返すニキビや肌荒れには、美容成分の他にも低刺激の洗顔フォームを選ぶといいです。

 

洗顔石鹸や洗顔フォームを使用する際のポイントは?
薬剤師免許をもつ私が注意点と皮膚科受診の目安も紹介

ここでは、洗顔石鹸と洗顔フォームを使用する際のポイントを紹介!

洗顔石鹸や洗顔フォームで洗顔をする際、「不要な汚れを落とし、必要なものは落とさない」ことが非常に重要。

 

アイテムによっては肌に合わなかったり、なかなかニキビや肌荒れが改善しないこともあります。

皮膚科を受診する目安も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

洗顔石鹸を使用する際のポイント

洗顔石鹸を使用する際に注目すべきは、含有する脂肪酸の種類!

肌のうるおいを保つのに必要なスクワレンやセラミドなどを奪いにくい脂肪酸を多く使用していれば、美容成分をあまり含まなくても大丈夫とされています。

 

セラミドやヒアルロン酸などの美容成分に注目してしまうかと思いますが、脂肪酸の種類にもこだわるともっと良いです。

ラウリン酸は、肌に残りやすいので乾燥肌や敏感肌の方は避けた方がいい成分。

 

スキンケアには「汚れを落とす行為」「うるおいを与える行為」がありますが、洗顔は汚れを落とす行為ということを忘れてはいけません。

うるおいを落としすぎないように汚れをしっかり落とし、化粧水や美容液の浸透力をあげましょう。

 

使用している脂肪酸は、非常に大切。

表記の1番最初に記載されていることが多いので、意識的にみるようにしましょう。

 

洗顔フォームを使用する際のポイント

洗顔フォームは、しっかりきめ細かい泡を作ってから使用することで、摩擦や刺激を減らすことが可能に。

泡立てネットなどを使用すると、スムーズに泡立てられるのでおすすめ。

 

洗浄成分によっては、肌に負担をかけてしまうことがあるかもしれませんので、使用されている洗浄成分も確認しましょう。

洗顔フォーム使用中に、痒みや赤み、炎症などが現れたらすぐに使用を中止するのが賢明です。

 

早めに病院(皮膚科)を受診した方がいい目安

医薬部外品の洗顔石鹸や洗顔フォームを使用しても、ニキビや肌荒れが2週間以上治らない場合は皮膚科を受診しましょう。

 

皮膚科を受診した方がいい目安は、

  • 赤みや膿などの強い炎症がある
  • 同じ場所にニキビができ治らない
  • 色素沈着やニキビ跡として残りそう
  • ピリピリする

などです。

 

洗顔石鹸や洗顔フォームを使用して、赤みやかゆみなどの副作用が現れた場合も、自己判断で使用を継続せず皮膚科を受診しましょう。

 

まとめ

洗顔石鹸や洗顔フォームは、洗浄成分や美容成分によって、洗浄力や保湿力、洗い上がりなどが異なります。

ラウリン酸などの肌に残り刺激になりやすい成分もあるので、乾燥肌や敏感肌の方は特に、成分表示を確認するようにしましょう。

 

ニキビや肌荒れを繰り返す場合は、自己判断でせず、皮膚科を受診するのも1つの方法です。

肌状態が落ち着いてきたら、徐々にセルフケアに切り替える方が、後々の肌のことを考えた時にもおすすめ。

 

この記事が少しでもみなさんのお役に立つことができたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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