私たちの肌(皮膚)の働きの1つである経皮吸収。
経皮吸収とは、どんな働きなのでしょうか。
経皮吸収と保湿の違いや、経皮吸収と経口摂取のメリットやデメリットについて紹介。
「経皮吸収って何?」「肌に吸収されたものは蓄積しないか不安...」といった方はぜひ参考にしてください。
それでは、早速見ていきましょう。
Contents
皮膚に備わる「ブロック機能」と「免疫システム」
経皮毒などの心配は無用!
まず、経皮毒と経皮吸収の違いを説明します。
経皮吸収は、皮膚を通して薬物や化学物質が体内に入ること。
経皮毒は、皮膚を通して毒が体内に入ってくること。
経皮吸収は、医学的にも証明されている皮膚の機能の1つ。
一方、経皮毒は医学薬学の世界ではエビデンスのない都市伝説とされています。
日用品であるシャンプーや化粧品などが皮膚から吸収され、蓄積することで悪影響を及ぼすといったことは基本的にはありません。
皮膚は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造をしており、バリア機能である「ブロック機能」と「免疫システム」を持ち合わせています。
一般的に販売されている化粧品やシャンプーなどは、皮膚の構造と機能を突破して体内に入ってくることはまずないでしょう。
経皮吸収は、薬剤などが血液中に入り、運ばれる必要があります。
血液に入り運ばれるためには、表皮、真皮、皮下組織と浸透する必要が。
化粧品やシャンプーなどの日用品に含まれる成分は、表皮の角層のバリア機能ではじかれます。
なので、シャンプーやヘアカラー剤などの日用品を正しく使用していれば、まず血液中に入ることはありません。
毛穴から成分が侵入することもあるので、万が一、血液中に成分が入ったとしても「免疫システム」があるので過度な心配は不要。
もしも、シャンプーやリンス、ヘアカラー剤などが「体内に浸透してしまうかも...」と心配になっている方がいたら、そこまで心配する必要はないので安心してくださいね。
【経皮吸収】2つの吸収経路とメリット・デメリットについて
経皮吸収とは、薬物や栄養素などが皮膚を通して体内に入ること。
経皮吸収には、2つの経路があります。
- 角質層(角層)経路
- 毛包、汗腺経路
角質層経路は、経角層経路と言われており、肌表面の角質層を通り抜けて体内に成分が入る経路。
詳しくは、角質層の細胞間、もしくは細胞中を通り抜けることで体内に浸透。
塗布、貼付された成分のほとんどは、角質層経路で体内に入ります。
毛包、汗腺経路は、経付属器官経路と言われており、毛穴や汗腺などから体内に成分が入る経路。
毛包、汗腺経路は、脂溶性物質や比較的分子量の大きい物質が吸収されやすい傾向にあります。
経皮吸収のメリットは、成分を塗った部分に直接届けられるので、局所的なケアが可能。
他にも、消化器官を経由しないので胃腸への負担が少なく、肝臓で壊れないので、安定した効果が得られます。
また、クリームやジェルなどさまざまな製品があるので、目的に応じて選択できるのもメリットの1つ。
経皮吸収のデメリットは、経口摂取と比較して吸収率が低いこと。
また、皮膚の状態や肌質によって吸収率に大きな違いが出る他、人によってかぶれなどの肌トラブルを起こす可能性が。
貼付剤の場合は、剥がし忘れることも考えられます。
【経皮吸収】美肌効果が期待できる主な3つの事例
ここでは、美肌効果が期待できる経皮吸収の主な事例を3つ紹介します。
- よもぎ蒸し
- 温泉
- 経皮吸収パック
それぞれの事例について詳しく見ていきましょう。
よもぎ蒸し
よもぎ蒸しは、よもぎを煮立たせた蒸気が、皮膚や粘膜から吸収される温熱浴。
よもぎ蒸しは、約600年ほど前に韓国から日本に伝わった民間療法です。
よもぎ蒸しは、蒸気を下半身から浴びることによって、デリケートゾーンの粘膜から吸収され子宮を温めます。
生理不順、産後ケアだけでなく、冷え性やむくみの改善、眼精疲労、ダイエットの効果も。
発汗を促し、身体に溜まった毒素を排泄するので、シミやしわの予防、吹き出物を改善するなど美肌、美白効果もあります。
温泉
温泉の成分が皮膚から体内に吸収されます。
温泉は、ミネラルやガス成分などを豊富に含有。
ミネラルやガス成分が皮膚に吸収されることで肩こりや冷え性の改善、むくみの改善、疲労回復のサポートを行います。
他にも、肌のターンオーバーを促進し、保湿効果も。
バリア機能をサポートする効果もあるので、美肌効果が期待できます。
経皮吸収パック
経皮吸収パックは、顔などに塗布することで有効成分が皮膚から体内に吸収される美容ケア製品。
有効成分によって、保湿、エイジングケア、美白、ニキビなどに効果的。
一般化粧品と医薬品は全くの別物!同じ基準で考えない
一般化粧品と医薬品は、経皮吸収の観点から見て全くの別物。
私たちの皮膚は、紫外線や花粉、細菌などが体内に侵入しないように角層のバリア機能で守られています。
バリア機能を通過して、一般化粧品の成分が体内に入ることは基本的にはありません。
角層は、外部刺激から肌を守ったり、潤いを保つ上で非常に重要な部分。
しかし、毛穴詰まりの原因になったりするため悪いイメージをもたれがちです。
少し話は変わりますが、一定時間つけたまま放置するヘアカラー剤などは、説明書通り使用することが大切。
ヘアカラー剤に限ったことではないですが、必要以上に多く使用したり、使用回数が多かったりすると角層を乱す原因に。
一般用化粧品は、医薬品とは性質が異なります。
基本的に、角層には異物を排除する機能が備わっているため「ヘアカラー剤などが吸収されて蓄積されないかな?」など神経質になる必要はありません。
心配することや神経質になることは悪いことではありませんが、考えすぎてストレスになってしまうこともあります。
まずは、心身ともにストレスを溜めないことが美肌にとって重要です。
経皮吸収は保湿とは異なる
経皮吸収も保湿も、両方とも皮膚にまつわることですが、目的や成分の到達地点、作用などが異なります。
経皮吸収は、塗布した成分や薬剤が体内に入ること。
それに対して、保湿は皮膚の水分量を補い、乾燥を防ぐこと。
簡単に言うと、経皮吸収は体内に入り運ばれること、保湿は角層にとどまることです。
保湿は、肌の水分量を保ち、水分蒸発を防ぐので、バリア機能を正常に保つ効果があります。
保湿を行うことで、乾燥やニキビなどの肌トラブルを防止することが可能。
経皮吸収と保湿は、目的も作用も全く違うスキンケアということ。
【経口摂取】メリットとデメリットについて
経口摂取とは、経皮吸収のように皮膚からでなく、口から体内に入ること。
経口摂取は、口から食べ物などを摂取する最も効率的かつ基本的な栄養摂取の方法。
消化管を通過するので、多くの栄養素を吸収でき、消化吸収効率も高め。
味覚や嗅覚で楽しみながら栄養摂取でき、健康増進や生命維持に欠かせない役割を果たしています。
経口摂取のメリットは、経皮吸収と比較して効率的に栄養補給可能で、栄養素の偏りなく摂取することが可能。
一方、デメリットは、消化に負担がかかったり、一部の栄養素が壊れてしまうことも。
経口摂取は、消化吸収を経て全身を巡るので、経皮吸収と比較して効果発現までに時間がかかることがあります。
まとめ
経皮吸収は、塗布した成分が皮膚などから体内の入り吸収されること。
今回の記事では、皮膚の働きの1つである「経皮吸収」について2つの吸収経路や実際の事例などを紹介。
経皮吸収による美肌効果が期待できるものには「よもぎ蒸し」や「温泉」などがあります。
この記事が少しでもお役に立てていたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。